しかしながら、人間、いくら悪いと分かっていても、生活環境を変えるのは中々大変な事。
そのため、一見容易に見える適応障害の治療ですが、思いのほか長期にわたる事も多く、その間、多少の薬物療法も必要になって来る訳です。
特に精神疾患というのは、頭痛や下痢などと同じで、取り敢えず薬で抑えないとどうしようもない時というのがあります。
しかし、適応障害はこうした薬物療法で決して治る事のない疾患だという事を認識しておく事は何より大切です。
適応障害における薬物療法は、正しく一時しのぎと考えていいでしょう。
そのため、使用される抗うつ薬や抗不安薬などの薬は、まあ謂わば頭痛薬や下痢止めみたいなものですね。
取り敢えずそれを飲んで、適応障害の強い症状を抑え、落ち着いて対処するというものです。
しかし、薬物療法によって肉体的な症状を緩和させる事は、治療を円滑に進めて行く上では、とても有効的だと言えます。
ただし、自らの精神力を鍛えたり、心や体を薬で落ち着ける事だけでは完治しにくいのが適応障害の厄介なところ。
ですが、そうした適応障害の真の要因は、薬で治せるものではないんですよねぇ。
しかし、それに根気よく取り組まなければ適応障害の完治は望みにくい訳で、そのために薬物療法が用いられているという感じですね。
適応障害に効果的な薬はないというのが今の現実で、医師によっては、全く投薬治療をしない事もあります。
ただ、多くのドクターは、表面上みられる鬱状態や不安感を抑えるために薬を出す訳です。
そこで、適応障害の薬として、抗うつ薬や抗不安薬がよく上げられるんですね。
そうする事によって、症状が悪化し、真の鬱病や不安障害を発症する事も予防出来るようになる訳です。
