ノロウィルスの薬

つまり、薬を使用しても、ノロウィルスについては、あまり効果が期待できないというのが現状です。
ただノロウィルスの場合、薬を服用しなくても、2日くらいすれば自然治癒することがよくあります。
下痢や嘔吐というノロウィルスの症状が出ても、しばらくすれば、薬なしで自然に改善することが多いのです。
水分補給をノロウィルスの改善のために摂取する時は、一口ずつ飲むというのが一番良い方法です。
一度にたくさんの水を飲んでしまうと余計に嘔吐しやすくなるので、ノロウィルスで水分補給する時は注意が必要です。
下痢がひどい場合は、ノロウィルスの場合、水分損失を防止するため、輸液などによる処置を病院ではとることがあります。
つまり、対症療法的な治療がノロウィルスでは行われ、薬としては、下痢止めが処方されます。
ただ、ノロウィルスで使用する薬については、ウィルスをかえって体内にとどめることになるので用いるべきでないとする意見もあります。
厚生労働省も下痢止めの薬の使用はノロウィルスにはよくないと指摘しています。
ただ、ノロウィルスの場合、死因の1つに重症下痢に起因する症例が見受けられるので、薬の使用は難しいところです。

ノロウィルスは、重症例での患者のデータもあることから、下痢止めの薬の使用の是非は、慎重を期す必要があります。
主として小腸上皮細胞で増殖するというのがノロウィルスの特徴なのですが、よく使用される下痢止めの薬は、大腸に作用すると言われています。
実際、ウィルスの大腸での寿命に関するデータもないので、ノロウィルスの薬は信憑性がありません。
できるだけ薬には頼らず、ノロウィルスの治療は、水分と栄養の補給を重視することです。