発酵食品は過熱すると栄養価値が下がり、パワーが下がるなどとよく言われます。
しかし、それが本当なのかどうかとなると、皆さん微妙なところで、ちょっと首をかしげられるようですね。
というのも、発酵食品の最大の魅力である有用菌、これがどうしても熱に弱く、加熱すると死んでしまうというイメージが強いからでしょう。
実際問題、多くの細菌は高温処理する事によって死滅してしまいますから、雑菌対策として加熱が非常に有効的な方法である事は言うまでもありません。
しかし、私たちが発酵食品内の細菌に求めるものは有用菌に対する有効効果です。
結果、発酵食品を摂取する意味も無くなってしまうというのが加熱に対する最大の懸念なのでしょう。
発酵食品に求める物が、有用菌が齎す直接的な有効効果オンリーであれば、正直加熱は大敵と言っても過言ではないでしょうね。
その代表格が、チーズやヨーグルト、それに納豆やキムチ、そしてアルコール類です。
ただ、私たちが本当に発酵食品に求めなければならないものは、有用菌の有用効果ではなく、酵素パワーだとしたらどうでしょうか。
勿論、この酵素も熱に弱いという性質を持ち合わせてはいますから、決して加熱OKという訳ではありませんが、酵素の適温が私たちの体温と同じ位だったりなんかもするのです。
こうなると、全ての発酵食品が完全に加熱処理NGという訳でもなくなって来ますよね。
発酵食品に含まれる有用菌の有効効果や酵素パワーは、加熱すれば軽減する事は否めないでしょう。
それを考えると、生で発酵食品を食べたから、必ずしも有用菌の有効効果が食べた分だけ得られるとは考えがたいものがあります。
そう考える事で、発酵食品の用途や摂取量が逆に増える可能性もあるでしょう。
こうした発酵食品の加熱に対する意見や考え方は人それぞれですから、関連のブログやサイトでいろいろな見解を聞いてみられるといいと思いますよ。