代謝酵素とシップ

長い間、飲酒生活を続けると、アルコールを代謝する薬物代謝酵素であるシップの働きが悪くなると言われています。
薬物代謝酵素のシップは、非飲酒時においては、代謝が促進されるという傾向があります。
肝臓で薬が代謝されるときに働く代謝酵素がシップで、これは、シトクロムP450の略になります。
この薬物代謝酵素のシップは1種類ではなく、いくつかの種類があります。
薬は、薬物代謝酵素のシップにより、分解されることになっていて、基本的にこれは水酸化酵素であることから、薬物の解毒作用の効力があります。
そして、薬物代謝酵素であるシップには、様々な種類があり、主要な物でも11 種類もあり、総合すると全部で約100種類にも及びます。
薬物代謝酵素シップの肝臓での反応は、酸化、還元、水酸化、加水分解の順となっています。
水酸化酵素ファミリーの総称である薬物代謝酵素のシップは、薬物代謝の90%に関与していると言われているので、その影響力はかなり大きいです。
そして、肝臓以外に、薬物代謝酵素のシップは消化管にもあり、ここでは、グルクロン酸抱合や硫酸抱合が行われています。
人間の体のあらゆる器官というものは、代謝酵素によって守られていると言っても過言ではありません。
つまり、代謝酵素の働きがあるからこそ、様々な臓器が動いているわけで、これなしには、人間は生きていけないのです。
そして、代謝酵素はまた、細胞分裂を促進したり、病気やケガを治すという働きもあります。
ただ、代謝酵素を体の中で作る力といういのは個人差があるので、その人によって、作られる量は変わってきます。
そして、年齢を経るにつれて減少していくものなので、代謝酵素を作る量というのは、ある程度、限界があります。
消化酵素も代謝酵素も重要な酵素ですが、消化酵素ばかりを作っていると不足してしまうので、やっかいです。