延命治療のメリット

延命治療というのは、今でもそれが正しいのか否かというのは、結論が出ていません。
人類は色んな病気に対する治療を構築してきましたが、延命治療というのは、そうした医学の技術の集大成の1つといってもいいのかもしれません。
人生がただ単に長くなるからと言って、延命治療のメリットを受け入れることができるでしょうか。
単に命を延命治療によって延ばすことが、本当に人間の幸せと言えるのとかというと、疑問です。
逆に言うと、短命では幸せではないことを意味するので、延命治療の目的は、ますます混沌としていきます。

延命治療は、自然治癒しない病気を治す力があるので、それなりにメリットがないとは言えません。
しかし、そのために、延命治療で苦しい思いをして、また、高額な治療費を払うというのは、本当にメリットがあるのかどうかは認め難いものがあります。
これまで、昔の人が治すことのできなかった病気を、延命治療は克服しているので、それだけでもメリットはあるのかもしれません。
ただ、短い限られた人生だからこそ幸せだという考えもあるので、延命治療で生きることができても、本人は本当に幸せかどうかわかりません。
長寿社会になったからこそ、延命治療の是非は、もっと問われるべきなのですが、いまだに答えは出ていません。
末期の患者には、抗がん剤による延命治療が行われていますが、こうした措置は、ある意味、可能性を示唆しているので、そう問題はないのかもしれません。
しかし、癌の種類によっては、延命治療をしても、全く効果を示さないものもあります。
つまり、重症の癌患者には、延命治療をしても、あまりメリットがないということになります。
しかし、そうした中、ほとんど効果がないとわかっていても、延命治療を続ける人もいます。
結局、延命治療のメリットというのは、それを受ける人の考え方によって、大きく変わってくるのかもしれません。
命を少しでも長く維持したいと考える人にとって延命治療は、やはり、メリットがあるという見方が正しいのかもしれません。