延命治療とは

延命治療というと、普通考えられるのは、回復の見込みが期待できず、死期が迫っている状態への患者に対して施す治療になります。
つまり、簡単に言うと、患者への生命維持のための医療が、延命治療に当たります。
具体的には、延命治療では、人工呼吸器の装着や、心臓マッサージなどを施し、患者の命をつないでいきます。
そして、昇圧剤投与で心肺機能の維持を図ったり、延命治療では、水分や栄養の点滴などを実施したりします。
しかし、そうした様々な処置を施す、延命治療ですが、明確な定義付けがないというのが問題らなっていて、未だに論議は活発に行われています。
どこきまでが、救命で、どこからが延命治療になるかというのは、非常に難しい問題なのです。
そうしたことから、延命治療の問題は、これまでずっと論議されてきたのですが、まだ、その明確な答えが出るには至っていません。

延命治療は、単に命を長引かせるだけで、意味がないという意見も多く、社会問題にまで発展しています。
食事を取れなくなった高齢者に栄養を点滴すると言うのは、果たして、正しい延命治療なのでしょうか。
また、延命治療の場合、その人の身体的条件や、本人の意思も尊重されますが、それだけで良いのでしょうか。
栄養の補給は必要な救命治療なのであると考えると、延命治療は、意味のない治療とは言い切れません。
現実問題として、家族が延命治療のための栄養の補給を拒否すると言う例はほとんどありません。

延命治療の是非は、日本ではまだ判断がつきかねていますが、その問題はどのようにすれば片付くのでしょう。
また、延命治療で得た状態というのは、どのくらいの生命の質があって、それを維持できるのでしょう。
延命治療というのは、実際の医療の現場においても、これが本当に大切な救命治療なのかどうか、物議を醸しています。